新約聖書から派生して手に取りました。
オスカー・ワイルドの名は、
中野香織さんの『ダンディズムの系譜』で
今一度目にしていたもの、さほど知らぬまま。
まさに耽美的な筆致で、
色気いっぱいのサロメを堪能できました。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教、ヒンズー教を
知っておくと過去から現在に至る世界の動きを
理解しやすくなるのみならず、
文学、絵画、戯曲など、
楽しめるようになりそうです。
面倒かもしれませんが、
上記にギリシャ神話と日本の神教を
加えて、知っておく必要が
あるなぁと強く思う次第です。
調べ始めると
面倒が面白みに変わります。
「オススメ」としたのは、
すでに新約聖書に精通していたり、
キリスト教の方だったり、
には、おこがましいからで、
それほどキリスト教を知らない方には、
強くオススメします。
阿刀田さんほど、
抑えておくべき世界の基礎知識を
平易に楽しく学べる本を
著している方はいないのではないでしょうか。
彼の『旧約聖書を知っていますか』と合わせて読みたい。
これを読んで
「キリスト教を知っている」と
思っちゃいけないのだろうけれど、
知らず嫌いを払拭するにはもってこいです。
絵画を以前より楽しめるように
なる気がしますし、
キリスト教圏の方々の
創作や行動の背景にあるものを
伺い知れるようになる気も
します。
万人に対して、「強くオススメ」する本です。
明石家さんまさんの番組『ホンマでっかTV』にもよく出演される、
中野信子さんですが、
冒頭でも、さんまさんの言葉を引用されています。
——「努力は報われると思う人はダメですね」——
これがほぼこの本のテーマです。
池上彰さんも、
何かの著書で(失念)おっしゃっていましたが、
日本人は本来、遊びを楽しむ、民族でした。
倒幕あたりを契機に
不眠不休の努力ぞ、何ものにも変えられん、
発展の源、と考えるようになってしまいました。
中野さんは、この本の中で、
あることを「今の日本の下品さの源」ではないか、
と思いを述べています。
それは、「遊びを捨てたこと」。
学習にも、ビジネスにも、
どうにもSlack(余裕)が必要なようです。
フィンランドの教育方針の変換の成功にも
それが窺えます。
一度目を通して損はない本です。
いろいろな思い込みを気持ちよく
落としてくれます。
「勧めない」のは、
DaiGoさんの著書を読むなら、
これより『超時間術』のほうがいいなぁ、という思いから。
この本は、
彼のニコニコ動画を元に編纂したものなので、
巻末に参考論文は記されてはいません。
これほど耳にするのに、
その実相について知らないままでいる
ストレス。
それについて
いい距離感で
知ることができます。
『超時間術』のほうが、オススメですが!
絵本です。
大怪我をして通院しているのですが、
病院の待合室で手にとり読みました。
ラディカル!
結婚の有り様について
それとなく許容する空気、
を作るというよりは、
子どもへの接し方の
示唆、という向きが強い。
子どもに限らず、
接する親しき存在へ向けて
否定しないこと、耳を傾けること、
肯定すること、慈しむこと、
それと同時に自分を大切にすること、
を改めて学べます。
好きです。
池上彰さんと佐藤優さんの対談本、
『僕らが毎日やっている最強の読み方』を読んで以降、
新聞を2紙以上買って読み比べるようになったのですが、
基礎知識がないと分かりづらいのです。
政治も、世界情勢も、経済も。
池上彰さんも佐藤優さんも
三田紀房さんも、
中高生の教科書を大絶賛されているのですが、
まだ入手できずにいるので、
取り急ぎ、この本から着手。
宗教の基礎知識と合わせて
頭に叩き込んでおくと
アフガニスタンもISも
イスラエルも
FRBも
「なんとなく知っている」状態で
読めるようになりました。
シリーズが8もありますが、
8から読むのが良いでしょう。
1から読み始めましたが、途中でやめて
最新本から読み始めました。
トイレで読むと
ものすごく得心する気がします。
新聞広告でいっぱい目にしたので
購入。子ども向けなのかしらん。
大人もとても楽しめる内容。
うんこが臭いのはタンパク質。
肉を食ったらうんこは臭い。
なんてことを知るだけで、
肉を食べると「つぎのうんこは臭いだろうな」
などと考えられるようになります(それがどうした?)。
奈良公園がフンコロガシを使って
100億円も節約していたなんて!
とか
動物園のペンギンのコーナーが臭いのが、
ペンギンのうんこが臭いからだったのか!
とか
とか。
腸内環境に注目が集まっている昨今なら
なおさらにうんこについて
知っておくのも損はないかもです。
原稿用紙への作文を前提にしているものの、20年以上前の本なのに今でも役に立つ内容。
「いきなり核心から入る」などはメールが長文になりがちな自分には耳の痛い言葉だった。
「頭がいいから文章を書くのではない。文章を書くということで、考えていく」というような文章があって励まされた。というかもっと書かなきゃ。
池上彰さんと佐藤優さんの『最強の読み方』という本を読んで以降、
新聞を2紙以上読むという習慣が始まりました。
現在、中庸な新聞がないらしく右左両方は読んでおく必要があるのだとか。
読売と朝日から始まって、今は産経と朝日の日経に落ち着きましたが、
ときどき違う新聞も読んでいます。
さて、
新聞を読んでいると
わからないことが多い。
見出しだけで概ねを理解するには、
基礎知識が必要です。
そこで、池上さんや佐藤優さんの本をいろいろと読んでいるのですが、
それらを読んでいるとさらなる基礎知識が求められてきます。
旧約聖書と新約聖書の違いと内容。
コーランとは?
ギリシャ神話もある程度しりたい。
阿刀田高さんのこのシリーズは、
平易 な文体で、これらの知っているべきことだが、
とっつきにいく、そういう
基礎知識を学べます。
まずは、の旧約聖書。
いろいろとすっきりしました!
はやくコーランも読みたいところですが、
次は新約聖書に手をつけてみたいと思います。
普段よく「もっとロジカルに話をしろ!」と怒られることが多いのだが、そもそも、そんな人間は「思考法」についての本を読むことすら面倒に感じてしまいがちである。
それでも、ロジカルに考えるための勉強はしなきゃいけない…と思っている私のような人が、「思考法の入口」として、負担なく読むにはうってつけの本なのではと思う。漫画のようなストーリー仕立てで、様々な思考法の概要を知ることができる。
ストーリーに関しては、最初から結論が見え見えの展開で苦笑してしまったが、それでも「世界一やさしい」の言葉には嘘はないと思う。
掲載されていた参考図書は、今後どの本を読み進めるか考える上で大いに参考になりそうだ。
ビジネスメールで「〜と思います」「〜と考えます」など、同じ言葉ばかりをつい使ってしまう人が、うまく言い換えをするための語彙力をつける本。
非常に平易に書かれているので、入社したての新人からベテランまで、誰が読んでも納得のいく本なのではないだろうか。
読みながら、言い換えるべき言葉は頭に思い浮かんでも、その言葉の深い意味を知らずに使っていることは結構あるものだ、と思った。
「例えばこの言葉は仏教用語が元になっていて〜」などの解説は、読んでいて興味深いと思った。
中には、「これはさすがに使わないな」と感じる言葉も。
「不撓不屈の精神で〜」「恐悦至極に存じます」は、力士や武将じゃないんだから!と思ってしまった。
そんな言葉を使う人に出会ったら、間違いなくツッコミを入れてしまいそうだ。
その他はいずれも基本の言い回しや言葉ながらも、ここに掲載されているテキストが、スムーズに使いこなせるようになりたいと思った。
勧めないのは、ビジネスにもブランディングにも、
また基礎的な教養にも含まれないからであって、
楽しく読んだから、悪書というわけではありません。
弊社のちかくには、
公園や大学が多く、
散歩やジョギングをしているときに
見かける鳥の種類が豊富で
どうにも気になって
調べたくなったのがきっかけ。
掲載されている写真では、
判然としない鳥もありますが、
まずは目に通すものとして
悪くはないように思います。
コンマがなぜか「,」です。
この本もまた山口周さんの『読書を仕事につなげる技術』で
紹介されていた超基本の書。
コンサルティングファームのマッキンゼーに勤務されていた
著者の問題解決プロセスや要諦をわかりやすくまとめたもの。
そう、わかりやすい。
これは、どのような仕事に対しても使えるし、
仕事ではなく、人生や恋愛でも使える。
がゆえに、一読を強くオススメしたい。
冒頭に出てくる著者の問題解決のための3つの行動規範がおもしろい。
「ポジメン」「ロジシン」「パラテン」。
「ポジメン」は、ポジティブ・メンタリティ。OK。
「ロジシン」は、ロジカルシンキング。OK。
「パラテン」は、パラダイム転換。なんで!?
なんで転換だけ日本語なん?
というところで、にわかに著者に親しみを抱く。
出版社はダイヤモンド社。
この手のライフハックを読んでいる人間にとっては既読感のある印象は拭えないが、広く浅く、いいパフォーマンスを出すためには?というTipsが掲載されている。
意外だったのは、紫外線対策と疲れの関係。確かに日本人の男性は無頓着な人が多い部分かもしれない。
気になったのは、アロマについての記述。イライラしている時にはイランイラン、緊張を緩めたい時にはフランキンセンスを勧める文があるが、イランイランも緊張を緩める作用を併せ持つ精油のひとつなのに…。
余談だが、穏やかな気持ちになれる香りは人それぞれ。いくらハーブの作用に「鎮静」と謳われていても、自分の苦手な香りなら意味がないのだ。
特にイランイランは好き嫌いがハッキリと分かれる強い香りなので、鎮静作用を狙うなら淡く香らせることをお勧めしたい。
身体論から捉えた吃音の本。吃音が起こるとき、体に何が起こっているのか。吃音を回避するための「対処法」が、新たな吃音の「症状」となって現れるとはどういうことか。「連発→難発→言い換え→ノる→乗っ取られる」という本書の畳み掛けるような構成が非常に面白かったです。
吃音を抱えるということは、取りも直さず「思い通りにならない自分」と向き合い続けることである。自分は隠れ吃音だが、この本を読んで吃音を抱えることも悪くないとすら思った。
ところで吃音を扱う最近の作品だと、映画「英国王のスピーチ」や漫画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」などもお勧めです。
さらに蛇足ですが、表紙および中に使われているイラストがとても素敵。装丁は加藤愛子さん、イラストは三好愛さん、とのことです。
佐藤優さんの著書の常だが、
タイトルから期待する内容と、実際のそれとはかなり異なる。
が、本質的にはずれていないところがにくい。
現在におけるインテリジェンスのスタンスから
見える世界、
またそこに至るまでに身に着けた勉強の要諦、
などの紹介。
総論としては、
この本では、
ビジネスや政治における
エリートのスタンダードを
垣間見ることができる、ということ。
必死になると工程が、
合理化される。
合理化を意識した合理化ではなく、
実利を求める過程で合理的になる。
英語のstreamlineという単語を想起する。
英語には、ダイナミズムが言語にあると触れたのは、
神田昌典氏だったか。
そうだなぁと思う。
佐藤優さんの本なので、
これまたタイトルにかけた期待は裏切られる。
僕の抱いた期待は、
「小学生レベルから、平易にわかりやすく
基礎知識を学べる」
というものだったが、
それほど平易ではない。
しかし平易の程度の問題であって
わかりやすいのは確か。
これが基礎知識というよりは、
基礎知識のある場所を
明確に示した本、
と思って手に取ることをオススメします。
新聞を読み解くには、
基礎知識が必須。
それにしても
新聞のほうがテレビやネットのニュースより
効率はすごく高い。
欧米では黄金比をベースにしているのに対して
日本では古来白銀比をベースにしてきた。
その理由を紐解いていくと、
和歌や俳句の成り立ち、
はては、富士山の稜線が、
指数関数曲線に合致することなど、
知るに至る。
小説のように、楽しく読める。
日本のグラフィックデザイナーなら
必読書。
佐藤雅彦さんが
電通時代から常に
数学を勉強し続けていたことに
知った当時驚いたが、
最近なら驚かない。
1976年になくなった日本の小説家、檀一雄の料理エッセイ。
壇は『火宅の人』で有名。これより先に『壇』を読んだたため、
『火宅の人』は手に取り難い。
というのも、『火宅の人』は愛人との逢瀬について
描かれた本。実体験を元にしている。
それに対して『壇』は、
浮気されて、あまつさえ、それを本にしたためられて、
ベストセラーになっていまう、
妻側の語りの本。
これを読むと、
ついついアンチ壇の心持ちになる。
それなのに、壇の料理エッセイをなぜ読むのか。
おもしろい、につきる。
しかし、ポルトガルからパリへかけての移動について
語られるとき、
途中から同行されていた
よそこさん(奥さん)のことを
想起して、
軽快な文体なのに
寂しい気持ちになる。
そういう意味では、奥深い。
料理については、
季節ごとに書かれているので、
本で買って、そのへんにおいておいて
時折手にして、
思いつきで料理する参考にされるのが良いかと思う。