知人へプレゼントしたい本を探しており、求めていたテーマだったのでまず自分で読了。社内風土から会社を強くする内容。面白かった。
コールセンターという「給料も安くアルバイト等で働く人が多くなりがちな職種」の本当の価値を見い出し、そこに投資することで成功した例だと思うが、その施策がすべての仕事に適用できるのかどうか、考えてみたい。顧客と直接対峙する職種、ということになるだろうか。様々な仕事が「サービス業化」「ソフトウェア化」していく昨今、あてはまる仕事は多いと思う。学びが多く、オススメしたい本です。
この歳(44歳)になってカミュを初めて読むというのも恥ずかしいが、恥ずかしながら読んでみたら、これがものすごく面白かった。友人にカミュ一式借りたものの、読まないまま約10年。返せず、捨てられず、手を付けられずの挙句の果てにやっと読んだので、達成感もあり。ごめんなさい、辻くん。新しい本を何か送ります。
「たった1人」を振り向かせる、というタイトルからペルソナマーケティングを想像して読み始めた。
この本では、架空の人格であるペルソナは、自分(自社)にとって都合のいいカスタマー像であることも多いというような記述があり、なるほどと思わされた。それ以外は、実在するカスタマーといかに生身のコミュニケーションを取る必要があるか、ということに話は終始しているので、5ページ程度に要約できるのではないだろうか。あと自社の広告の多さが鼻についた。
今年たくさん本を読むために、まず速読を学ぼうと思い手に取った本。
1ページ1秒といった魔法のような速読ではなく、下読みと本読みの区別など、地に足のついた速読について書かれている印象。本のタイトルにあるように、「読む前にこの本から何を学びたいのか、得たい情報にフォーカスをあてる」という話も参考になった。
前に紹介した「知的戦闘力を高める 独学の技法」の読書法と組み合わせて活用したい。
小川糸さんのエッセイ。表紙とタイトルが素敵。
これは、しかし、小川糸さんが彼女のファンに向けてのつぶやきであって、彼女をよく知らない者にとってはさほど得るものがないように思う。なのでこれを契機に彼女の小説を読んでみたいと思った次第。
Amazonでは高評価の本だけれど、敢えて「勧めない」にした理由はただ一つ。
内容が面白くない訳ではないけれど、私自身がこの著者の勧める格好悪い名刺を持ちたくないから。
シチュエーションによっては、この著者の勧める例で成功することもあるかもしれない。
が、デザイナーとしては、このやり方でない成功法を提案したい。
ただ単に綺麗なだけの名刺ではなく、実を伴った上でデザインのいい名刺を作りたいと強く強く思った一冊。
ただ、名刺について「名前と住所と連絡先を入れておけばいいんでしょ」という認識の人は目を通してもいいかもしれない。
受け取ったら必ず目を通してもらえる広告メディア、それが名刺なのだから。
会議でいかに凄そうな人に見せるかをまとめた本。
真面目に読むと肩透かしをくらうので「勧めない」にしたが、案外示唆に富んでいる内容が多いと思う。
TEDの「頭良さそうにTED風プレゼンをする方法」
https://www.youtube.com/watch?v=ToJD5r2SmwI
を思い出した。この動画が好きな人にはお勧めです。
近代の歌人であるが、古語のためか読みにくく、意味をちゃんと理解できない歌も多くあるのだけれど、音読すると日本語のリズムが心地よく、染み入るものがある。恋に愛に生きながら、それを歌にするときに自分を客観視しているであろう冷徹な目も歌の背後に感じる。
色気のある奥ゆかしさに、感化されるものもある気がする。ビジネスには関係ないが、生きるには良い知識に思う。
いちおう自然療法を学ぶ人間として、目を通しておこうと思った(まま放置してあった)一冊。女の四大不健康自慢が、「敏感肌」「胃下垂」「低血圧」「低体温」というのには、思わず笑ってしまった。あるある!
それにしても、「オス化」「プチ更年期」「女性ホルモンがバンバン出る」などなど、女性誌が発信する都市伝説に踊らされる人は少なくない気がする。そういったキーワードで不安になっている人には勧めたい。
男性も女性も、自分やパートナーの身体についての最低限の知識は、持っておいて損はないはずだ。
ただ、ピルの功罪については他の医師の本も読んでみたいところ。
シンプルな図を使って物事を整理するための指南書。
例題と解説もわかりやすく、サクッと読めてすぐ実践できるのでお勧めです。
音楽を自然科学にむりやり入れたジャンル設定。
アニメ(漫画ではなく)『坂道のアポロン』を観て、ジャズについて少しくらいは詳しくなりたくなった着手した本。
アマゾンの商品紹介にあった「山下洋輔、菊地成孔両氏が推薦!」を頼りに購入したが、これが大変読みやすく、わかりやすい本で驚いた。
近く、ハイエンドスピーカーを販売する店で、この本の概要にそう形で、時代時代を反映したミュージシャンのレコードを鑑賞する会を設けるという企画を設ける話もあがってきた。そうなれば楽しみである。
よくわからないものを知るにはまず歴史が一番手っ取り早いのかも。それに良書の導きも必要か。
近年、人が直接触れ合うことの大切さについては、特に介護分野や育児などの話で話題にのぼる。でも、さすがに心を持っていたというのは煽りすぎのタイトルなんじゃないかと思いながら手に取ったところ(すみません)……皮膚ってすごい!人間の感覚ってすごい!と、大声で言いふらしたくなるような内容のオンパレード。
ちょっとした話の小ネタとしても、生きる上での知識としても、どんな人にも必ず得るものがある一冊だと思う。ヒトにとって最も面積の大きい感覚器、恐るべしである。
独学、特に読書による独学について体系立てて書かれた本。読みやすいし、大変参考になった。
紙の本が貴重だった中世においては読書量そのものが知識量や本書で言うところの「知的戦闘力」の要だったが、本が溢れかえる現代においては「読んだ内容の抽象化」と「アウトプットしやすいストック化」こそが重要であるというのは非常に納得。
週に一冊本を読んでも年間で50冊しか読めない。そう考えると質の高い読書法について考えることができたのは良かった。
本書に書かれていた読書法を取り入れていきたい。
ファシリテーションとは、プロジェクトをスムーズに進めることを意味し、会議の進行……というよりは、プロジェクトの成果の最大化を目指すための方法論と言えます。プロのファシリテーターもいますが、わたしたちもファシリテーションの技術を身につけて、プロジェクトを成功させたり、問題を解決したりすることができます。この本では、その方法を「道具」として紹介していますが、このなかから3〜5つ身につけることができれば、大きなアドバンテージを得られることでしょう。プロのファシリテーターでもそれくらい数をメインに使うという方もいるようです。
お椀から建物まで、木を生かした製品を作り出す「オークヴィレッジ」の代表である稲本氏の著書。日本に木で驚くほど香りのいいエッセンシャルオイルが抽出できることを知り、アロマブランド「yuica」を立ち上げた稲本氏。
日本の森林資源をこれからどうやって守っていくかは、各地での課題になっている。この本の中では、森を手入れする過程で出た間伐材をただのゴミとして扱わず、アロマという形で有効利用をする稲本氏のビジネスモデルやその有効利用の方法が書かれている。
この本を林業に携わる人が手にしてくれたら、日本のこれからが変わってくるのではと思わせる一冊。
アロマセラピストならずとも、日本の「森林」「自然」に興味がある人には強くおすすめしたい。日本の精油について知りたいセラピストなら、必携の本だと思う。
村上春樹氏翻訳の『グレイト・ギャツビー』。一番最初に読んだのは、高校生の頃、野崎 孝さんの翻訳だった。何が面白いのかわからず、でも読まなきゃいけないという強迫で読んだのだけれど、以降、時折手にとって読み返していた。今回は村上春樹氏の翻訳で再読。これがとても読みやすいし、おもしろい。翻訳の違いについては、まだ英文で読んでいないのでなんとも言えないが、特に村上春樹氏の個性が注入されたと印象を受けるわけはなく、恐ろしく忠実に誠意ある翻訳をされた印象を受ける。
これがフィッツジェラルド29歳のときに出版されたとは驚く。感じたことはある気がするが言語化したことなどなかった機微の多くをここに見つける。ヘミングウェイなどと合わせて読み漁って個性の差を味わいたく思う。
大田も勧めた本。とっても良かった。
「これを読み終わって気分が高揚しているあなた。でも、寝て起きたらもう本の内容は忘れてますね?そうならない方法を教えます」
から始まる最終章のテンションの高い畳み掛けが具合がとても良い。
私をはじめ、いつも時間に追われていると感じる全ての人にお勧めします。
アロマテラピーを学んだ恩師の著書である、ということが手に取った理由である。
人間の身体は寒くても暑くても、体温を保ちながら過ごすために、常にバランスを取りながら活動をしている。これを「からだの恒常性」と呼んでいて、恒常性が保つためには、しなやかな「弾力のある身体」を作ることが大事であると、著者の宮川氏が書いている。
構成としては自分の体の弾力をセルフチェックする手段や、春夏秋冬の季節に合わせて心地よく過ごすためのTipsが書かれているのだが、「健康になるために、これをせねばならぬ」というマインドではなく、「季節の移り変わりを意識しながら、ワクワクして過ごすことが健康につながる」という捉え方をしているところが素敵だと思う。
決して厚くない単行本なので、季節の変わり目に体調を崩しやすい人や、常に何らかの不調(しかし病院に行くまででもない)を抱えてる人なら、一読の価値はあると思う。
日本企業の弱みと強みがどこにあるのか、うまく説明できない哲学や美学の必要性など、いろいろと得心のいく本。 グロービス系のビジネス指南の基本的知識の獲得に先駆けて、読まれたい。経営者に限らず、また職業に限らず、読まれるべき必読書。意外に「ロックンロール」という言葉まで出てくる。しかもロックと哲学をイコールで結んでいる。それがまた納得のいくものだからおもしろい。多様性の必要性と通じるのだけれど、思考を純化しすぎるのは、バランスが悪い。ビジネス書などのプラクティカルな本を読むと同時に小説や詩を読んだほうがいいし、本ばかり読んでないで人に会うのも大切。成功だけじゃなくって失敗もしたほうが良い。右へ左へ体を揺らしてバランスを取るように。
小学生の時に通っていた塾の国語のテストで、なんとも言えない不思議な空気をまとった文章を読んだ。
テストに出る程度の分量のテキストでしかなかったのだが、幼心に強烈に惹きつけられた。
それが誰の書いたものかをメモし忘れてしまったため、探しようもなく途方に暮れていたのだが、ふと先日検索をしてみたところ、それが「鳥」という名前の短編であり、安房直子という作家の文章であったことがわかった。
そんな経緯があって手に取ったこの本は、私にとって30年越しで出会えた宝物。
国語のテストの前後にあったストーリーも、やっと知ることができた。
いくつかの短編が収載されているのだが、良質の童話は、大人にも「魔法の時間」を届けてくれるのだとしみじみ思う。良書。