昨年の2019年にノーベル経済学賞を受賞したアビジット・V・パナジー(インド出身)氏とエスター・デュフロ(フランス出身)氏両氏による書。
読んでいておもしろいのは、現代の経済が抱える問題のうちに、Technological Unemploymentという言葉があることを知ったこと。そのとおりの表現が本の中に出てくるわけではないのですが、この問題も扱っていて、この言葉が意味するところは、テクノロジーによる雇用の現象。自動運転が、たぶん大方の予想よりはやく実現するはずで、そうなると奪われる職業がいちばん想像しやすいでしょう。
これを含んだグローバルな経済的な問題に加え、貧困層に対しての経済的なアプローチが紹介されています。
この本に限らないのですが、Black Swanという本もそうだったんですが、表現がユニークで文学的です。その辺も読みやすく楽しめます。
著者ふたりともMIT(マサチューセッツ工科大)の経済学者のなのですが、パナジー氏の出自がインドというのも納得が行く内容です。
インドは、所得が低い人たちを経済活動の中心に据えた考え方を発展させてようとしてきた部分もあり、それに加えてデュフロ氏がフランス出身ということもあり、人権、人道を救うニュアンスも加味されたネガティブな現状に対してポジティブな回答の示唆、という考えにまとまるプロセスも含めて、「なるほどノーベル賞に選ばれそう!」と感じました。
パナジー氏は、わたしが日頃論文を検証する際に重視しているRCT(ランダム化比較試験)を経済学の因果関係を見つける方法論に使うように提案してきたこともあり、読みやすく親和性が高かったです。
わたしとしては、もう必読レベルでした。
大田 2020年89冊目(通算447冊)
読んでからこれが映画になっていたことを知りました。ブラッド・ピット氏まで出ていました!
3つの短編が入っています。
Revenge,The Man The Man Who Gave Up His Name, Legends of the Fall
映画になっているのはLegends of the Fall。
友人が、キャンプに行くならと薦めてくれたのですが、わたしのキャンプは基本1泊なので、彼が想定しているキャンプよりかなり短く読みきれませんでした。
それでも、Jim Harissonというアメリカの作家をしれことは大きな収穫でした。
わたしは、日本人で映画を観たりしたり、訪れたりしていても、他国のなんとなくある感覚というものに関しては疎いものがあります。
小説を読むと微妙な空気でそれをすーこしずつ知ることができる気がします。
もちろん、同時に宗教や歴史を学ぶ必要もあるのですが。
Jim Harissonの詩も読んでみたい。
詩は、音もリズムも大事なので、できれば元の言語で読みたいのですが、英語、日本語以外になると読めず、そこが歯がゆい。英語なら読めるから、読んでみたく思います。
大田 2020年88冊目(通算446冊)
わたしがnoteとyoutubeで少しずつ公開している人生のゲーム化に参考にしている漫画です。
韓国の漫画らしく日本語に翻訳されて少しずつ更新されています。
便宜上kindle扱いにしていますが、
漫画アプリピッコマを使って読んでいます。
内容は、日常生活のかなにリアルなゲームが出現したような内容で、そのゲーム(ダンジョン)内で戦えるのは特殊な能力に覚醒したハンターだけというもの。ハンターには覚醒時に決まるランクがあって、ランクは本来変わらない事になっています。Dランクに覚醒したハンターはずっとDランク。しかし主人公だけはあることをきっかけに戦うほど、経験するほどレベルがあがることになります。最弱とまで入れるほど弱かったのに日に日に強くなっていく。
おもしろいのは、「この漫画をまぜこんなにおもしろく読めるのか」ということ。漫画そのものはどうでも(とまで言わずとも)良くて、この漫画の魅力はなにか?ということに注目しました。
それはまさに「依存症ビジネス」で使われてるのと同じテクニックで、人は成長していく(それも明確に!数字でわかると最高!)ということが気持ち良くできているからなんです。
それをストーリーで学びながら、自分の「人生のゲーム化」を強化しています。
以下私のnoteとyoutubeです。
大田 2020年87冊目(通算445冊)
利休についての南方録はけっこう胡散臭いぞという説。
これを読むぶんには、この説にはずんぶんと説得力があります。
これを読んだ友人も言っていましたが、気軽に利休の名を使えないと。
誰かが口にする利休が、南方録に基づくものであれば、それは浅はかだと言われかねないし、探求が甘いことが露見する。
道具にこだわりのなかった利休。
武野紹鷗とは対局とも言える姿勢と価値観が利休のなかにあるようです。
その姿勢を探して利休まわりの真実を追求していくと見えてくる利休の理念が、おもしろい。
わびを紐解き、自分の美意識に取り込むには最良だと今思っている本です。
大田 2020年86冊目(通算444冊)
#アート #美術 #茶道 #わび
人生のゲーム化ということをわたしは始めてから今日で25日目なんですが、このゲーム化することで生産性を高めたり、動機づけを行うことを「ゲーミフィケーション」ということを知りまして、ゲーミフィケーションで検索して見つけた本をいくつか買ってみました。その1冊がこれ。表紙にあの信じられない「1万時間の法則」を提唱するマルコム・グラッドウェルがいることに不安を覚えるも、読んでみたら、ゲーミフィケーションまわりの一通りの知識が網羅されており、満足しました。
わたしが心理学の知識で仮設していた
•ハードルが低い
•レベルアップが簡単で進捗が簡単に体感できる
•数値化して目に見える
•社会との関わりをもうける
というものとまあまあかぶっていました。わたし、すごい。
この本が、いうゲームの依存性は「行動嗜癖(Behavioral addiciton)」と呼ばれていて、日本語より英語のほうがわかりやすいですが、行動的中毒性ってことですね、これをつかって依存症ビジネスというものが形成されているそうです。ゲームがだいたいそうですね。ヘロイン級でやばいのが「ワールド・オブ・ウォークラフト」だそうですが、ドラクエウォークだってもれなくこの依存症ビジネスに含まれます。
この行動嗜癖は6つの要素で形成されているそうです。
1.ちょっと手を伸ばせば届きそうな目標(わたしの仮説と同じ)
2.予測できないランダムな頻度で報われるフィードバックがある(これは自分でやるには難しい。ゲームでいう「がちゃ」や「レアキャラ」がこれに相当します。)
3.段階的に進歩する感覚がある。進歩の実感。これはわたしの仮説と同じ。
4.徐々に難易度が増す
5.解消したいが解消されていない緊張感がある(タイムリミットのあるクエスト)
6.社会的な結びつきがある(ほら!)
これらにミハイ・チクセントミハイのフロー体験なども合わせています。
何でもかんでもゲーム化すると本来の目的と感覚がずれてしまうので気をつけろとのこと。まあわかる気がします。
なかなかの良書。読み砕いてゲーム化を補強していきます。
ランダムな報酬をどうせっていしたものか。
実に楽しい。
大田 2020年86冊目(通算443冊)
#効率化 #人生のゲーム化
わたしは、堀江貴文さんや落合陽一さんら、いわゆるNewspicksに関わるインフルエンサーが正直に苦手なんですが、やっぱすごいなーとは思っていたんですが、箕輪氏のこの本ほど、「ああ、そうかそういうことか」とぼんやりと何か気づいたような感覚を得たことは初めてでした。
面白いことがしたいってというのは、「ぜったい良いのに」と思えることを実行に移して形にしちゃうことなんだなと。今更ながら改めて実感しました。
わたしもしたいです。
アマゾンのレビューは悪いものが多かったですが、表紙も全然苦手ですが、これはもうラピュタの雷雲みたいなひとつスクリーニングかもしれないです(笑)。それを乗り越えて得るものがあると(笑)。もちろん間違えることもありますが、気になるものは片っ端から読んだほうが良いし、人なら会ったほうが良い、そう思いました。
読んだきっかけは、この動画でした。
大田 2020年84冊目(通算442冊)
ルイガノという自転車ブランドのロゴにも使われているITCアヴァンギャルドという書体をデザインしたアメリカのグラフィックデザイナー、ハーブ・ルバーリンについての本。わたしがもっているのはナンバリングされている限定版ですが、「アール・デコのポストモダン的解釈」といわれる意味が理解できますが、それ以上。グラフィックデザインは、やはり手段だなと実感しました。
ルバーリン氏は、エロスという雑誌も出版しており、この活動は日本のデザイナー兼写真家の常盤響さんのそれを彷彿させます。
アートの領域になると「タブー」というものに真っ向から立ち向かうことがありますが、ルバーリン氏のそれは立ち向かうというより、もう少し笑顔が見えます。きのせいかも知れませんが。
端から端までとても良いです。何を学ぶかも人によって違ってきそうですが、わたしの場合は、「こういう表現をわたしの解釈でやってみたい」という動機を得ました。
大田 2020年83冊目(通算441冊)
読み始めてすぐに嫌いになりました。なので上手く読めません。
大田 2020年82冊目(通算440冊)
レイアウトがところどころうるさいものの、わたしのやりたいことのすごい好例なんです、HIGASHIYAもSIMLISITYも。
惜しみなく、コンセプトも成果物も観られて、知れて、ありがたい教本です。
SIMIPLICITY関連のウエブサイトは、どれもイライラするのですが(理由は、使い勝手が悪い。待たせる。メニューの位置がいちいち変わる。字が、センスのないグラフィックデザイナーたちのように小さい)、
それでも作っているものがいつも素晴らしい。
いっぱい参考にしたい。
本当に尊敬しています。
「自分のなかの溢れる美意識を全部詰め込んだ」
という紹介をHIGASHIYAについてされています。
それをしたいんですよ。もう個人的な話ですが。
この本でわたしは、自分のやりたいことをけっこう具体的に知ることができました。
「新しいものをつくりだそうとするときはいつも、すでにあるもののなかに発想がある」
という緒方慎一郎さんの言葉をぎゅっと胸に刻み込もうと思います。
大田 2020年81冊目(通算439冊)
人工肉にまつわりいろいろな話。
読んでまず驚いたのは、畜産業が排出する温室ガスは、飛行機などの輸送産業のそれを上回っているということ。
人工肉っていうと不健康そうですが、本当にそうかはよくよく検証してみたほうが良い.
この先入観ががりがりと削られて再構築しなくちゃいけなくなります。この本で。
革もこれから合成革じゃなくて、人工の革になっていくでしょう。
こういった流れが、単に効率化の追求のために進むのではなく、動物福祉の向上も伴うものであればよいのに思います。
それが故に、動物福祉を推進、啓蒙したい『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏が序文を書いています。
培養肉は、ほんの少し先の未来では普通になっている気がします。
ちなみに著者のポール・シャピロ氏は、ベジタリアンですが、その理由も「そうか、そういうベジタリアンもいるのか!」と思うものでした。でもなんだったか忘れました!
大田 2020年89冊目(通算438冊)
英会話で出てきたので、そう言えば読んでいなかったと思い手にしました。
ヤナーチェクの作品にもドストエフスキーの『死の家の記録』を元にしたオペラがあります。
罪と罰は、英語だとCrime and Punishment。
ドストエフスキーが、借金まみれで普通なら気が狂いそうな状況で1年の連載という形で書き上げたのが、この罪と罰。
ちなみに死の家は、シベリアの刑務所に投獄されている間の経験がベースになっています。
罪と罰の内容は、ラスコーリニコフが、小さな罪は100の善行で償われる、という妄執に従って、強欲な高利貸しの老婆を殺害し、奪ったお金で世に役立てようとするも、殺害の現場に、老婆の妹まで殺してしまい、その罪の意識に苛まれ続けるも、娼婦のソーニャに救われて自首する、というもの。
最初から犯人が分かっている推理小説のような展開は、刑事コロンボの構成に似ており、実際にコロンボの脚本を担当したウィリアム・リンクは、罪と罰の老婆殺しをつい追求する判事ポルフィーリィをモデルにしていると発言しています(※1)。
なかなか長い小説ですので、読了より機微の流れを楽しむように読むと気が楽かも。
それにしても、翻訳者の工藤精一郎氏による解説で知ることができたが、しっちゃかめっちゃかな人生ですね、フョードル・ドストエフスキーさん。こんな人生は嫌だ。
大田 2020年79冊目(通算439冊)
※1:罪と罰 on Wikipedia
エルメスのジャン・ルイ・デュマ・エルメス氏が、中央公論社に依頼し、条件に合う漫画家として選ばれた竹宮恵子氏が描いたエルメスの初の社史。
馬具の造り手だったエルメスがどのようにして現在のようなラグジュアリーブランドになっていくのかを楽しく読めます。
スカーフのカレのエピソード、大戦時のエルメス、ケリーバッグなどのどれも「そうだったのか」と知るにつれ、エルメスへ惹かれるものがありました。
エルメスの歴史を知るということのみならず、時代から消えていく馬具と一流が、別のフィールドで生き延び、むしろ発展していくロマンと道程を学べることがありがたい本でした。
エルメスいいな!
大田 2020年78冊目(通算436冊)
何かと名前を目にするので、阿川弘之氏の『山本五十六』を手にしてみました。
第二次世界大戦時にブーゲンビル島上空で撃墜されて死去した軍人。真珠湾攻撃を考案した人。
それでも戦争は望んでいなかった、そのアンビバレンスを観るに良いドラマです。
誰かが歴史を学ぶのに小説を選んではいけないと言っていた気がするので、なんとなくの山本五十六像を得たいという気持ちで接してみました。
指が日本ないからと新橋の花街で女性たちに「八十銭」と呼ばれる小さな男性だったとか。なぜ八十銭かといえば、当時芸妓さんのマニキュア代が両手で1円だったから。
それにしても小説だと人が見えてきて良い。
史実だけみていくと人を要素としてみてしまう。
恋もするし、茄子を辛く(しょっぱく)煮すぎる男、山本五十六。
うーん、また読みたい。
多くの人が憎む、東條英機についても知りたくなってきました。
少し前の映画『アルキメデスの大戦』では、舘ひろし氏が演じていました。
大田 2020年77冊目(通算435冊)
誰もが知る、フェリークス・メンデルスゾーンの結婚行進曲は、彼の劇付随音楽『夏の夜の夢』の中の1曲。
ドタバタ喜劇のこの物語は、妖精たちを含む3つの結婚式で大団円で終わるもの。
作中のキャラクターのシーシアスは、今漫画やドラマで少し目にする「テセウス」の別の読み方。テセウスは、ギリシャ神話のなかでクレタ島のミノタウロスを倒す英雄。彼が結婚する相手ヒポリタもギリシャ神話のヒッポリュテー。目を覚ましたときに最初に目にした人に惚れてしまうという媚薬も出てきて、なんだか聴いたことのあるこのプロットは、この物語から来ているものかも。
こんなふうに、シェイクスピアを含めた古典から話やエピソードを拝借して生まれた物語はけっこうあります。それをパロディと言います。パロディというとコメディのニュアンスで受けてとりがちですが、本来は「作風の模倣」という意味。その誤解をさけてフランス語の「パスティーシュ」と言うこともあります。
もうひとつの話、『あらし』もテンペストという名で有名。こちらにも妖精が出てきます。
デレク・ジャーマンや最近ならジュリー・テイモアが映画化しています。
トム・クルーズとニコール・キッドマンが主演したスタンリー・キューブリックの『アイズ・ワイド・シャット(Eyes Wide Shut)』は、この物語のセバスチャンのセリフ「Eyes wide ope」の引用。opeは、「開く」という意味。
これが有名なメンデルスゾーンの結婚行進曲です↓。
大田 2020年76冊目(通算434冊)
戦略って何よ?ってことをものすごくわかりやすく解説してくれる大前研一氏の書。
わたし、大前研一さんをよく知らないままに印象だけで苦手だったのですが、読んでみたら軽妙な筆致で魅了される部分がありました。まだ苦手ですが。
肝心の内容ですが、戦略的思考が何かを、卑近な例から企業、国家にまで広げて解説してくれます。
1985年出版ですが、今でも学ぶことが多かったというとか、戦略の必要性をひしっと感じました。
読み込んで実践に活かして確かめてみたいところです。
大田 2020年75冊目(通算433冊)
ナシーム・ニコラス・タレブ氏による人間の不確実性についての著書で、けっこう売れた本だと思います。
どうして英語で買っちゃったんだろう……。あ、Kindleには英語版しかなかったみたい。
釣り鐘じゃないんですよね、世界の傾向を分析すると。ロングテールになるってことで、それで大恐慌などを説明できるんですが、
人間は合理的には行動しないよんだよねーってことをなんとなく理解するのに良いです。
The Narrative Falacy(物語の誤謬)という話がでてくるのですが、わたしもドラマや映画の誤謬について以前から考えていたので腹落ちがしやすかったです。
生きていくには読んで置いて損はない本だと強く思います。
私の中では必読書になりました。
大田 2020年74冊目(通算432冊)
読んだことがなかったので。
長いし、重いが、おもしろい。時代の流れと個人の機微が少し呼応していて夏目漱石の感覚やバランスの素晴らしさを体感しました。
古井由吉氏の解説も見事。
小説は、ストレス軽減にとても良いし、寿命が伸びます。
イェール大学の研究で23ヶ月伸びるという結果になっています。
と、思って読んだのですが、暗くて寿命が伸びた気がしません(笑)。
夏目漱石氏が、48歳のときに書き上げた小説でした。
恋愛についての進化心理学の知識を得た後に読むと
それくらいのことで気に病まなくてもいいのに!と思いがちですが、
それでも鼻白むわけでなく、共感します。
時間のスクリーニングに耐えた文学は、安心して読めて楽しめます。
大田 2020年73冊目(通算431冊目)
これを読んで「あ、忘れてた!」と思っていたのは、本を読む準備でした。
本を読む前に「読んで何を得たいのか」を設定する。
これが大事なんですよね。似たいようなことを『東大読書』にも書かれていた気がします。
そして「やっぱ、そうだよな」と確信を強化したのが、アウトプット。
すなわち「これ」です。
ちょっと雑ですけどね、ここのアウトプットは。
この本を読んで何を得たのか?何が書いているのか?ということをアウトプットしないとどうにも読んだことをほとんど忘れてしまいます。これたぶん樺沢 紫苑さんの『読んだら忘れない読書術』にも書いて有りそうです(まだ読んでない)。
この本によれば、人は月3冊読むそうです。私は月に30冊読むので10倍になります。なんかまだ生産性があがっている気もしないので、この本の通り実践してみて読書投資を回収していきたいと思います。
とは言え、読書はばっちりものすごく人生を好転させます。それは実感しています。
大田 2020年72冊目(通算430冊)
素敵な友人から頂いた。
誰に薦めるってアウトドアが好きな人にのみなんですが(笑)、
木タールや木炭の作り方から文化まで知れてとても良いんです。
ギリシャ神話の火を人間に与えたプロメテウスから始まるんですよ。
ジャック・ロンドンの『火を熾す(リンク先は英語版)』の引用ももちろんありました。
なかでもこの引用がとても染み入りました。
白人は大きな火を焚いて、遠くに立つ。
インディアンは小さな火を焚いて、近くに座る。
火が恋しくなりました。そろそろ山に行こう。
大田 2020年71冊目(通算429冊目)
久々に三田紀房さんの漫画を読みたくなって着手。映画予告を観る機会も後押しとなりました。
やはりおもしろい。が5巻くらいで止まった。
わたしがこの漫画から欲しかったのは、知的好奇心の推進力の例。
得られました。
映画もなかなかおもしろかったです。
田中泯さんの演技、佇まいがすごい。
ところで、アルキメデスとは、古代ギリシアの数学者、物理学者、発明家……。「アルキメデスの原理」で有名。王冠が純金か銀が混ぜられていないかの確認を依頼され、思いついたもの。物質を液体に浸したとき、それが押しのける流体の重量と等しい浮力を得る。これを利用し、天秤の一端に王冠を吊るし、それに釣り合う質量の金をもう一端に吊るし、そのまま水に浸ける。王冠に混ぜものがあれば、金だけの場合より密度が軽くなるため、押しのける水の量が大きくなり、水の中で冠側が上に傾く。これを使ってアルキメデスは、王冠に混ぜものがあることを確認しました。アルキメデスは風呂に入ったときに、この方法を思いついたとき「わかった!(ユリイカ/ヘウレーカ)」と叫んで裸のまま通りへ駆け出したというエピソードがあります。
映画の予告
大田 2020年70冊目(通算 429冊目)