Youtuberのラファエル氏の本。
わたしはこの方が、まあまあ苦手で、しかし苦手というわりにはけっこう視聴していて、苦手故に読もうと思って読んでみました。
オススメは、しないのは、知的に有益かどうかというえば、文体から内容まで、知性を高めてくれるとは感じらないからなんですけど、わたし、個人としては、自分に欠けているものをたっぷりこの人は持っているなぁと思いつつ、学ぶものが多くありました。何を学んだのかというと四の五の言うよりはやい行動と躊躇のなさでした。
と思って久々にラファエル氏のyoutubeを観てみて、「あーやっぱり苦手だなぁ」と改めて思いましたが、それでも彼はちゃんと分析しているし、行動しているしなぁと感服してしまいました。
大田 2020年210冊目(通算568冊)
サマセット・モームの1930 年に出版された長編小説。原題は「Cakes and Ale」。
タイトルはかわいいし、読みやすいし、面白いのだけれど、なんとなく意地が悪い。サマセット・モームは、わたしは「なんとなく意地が悪い」という印象の作家なのですが、本書でその印象が強化されました。
サマセット・モームは、10歳で孤児となり、そこから医者になり、軍医、そして諜報部員になるという波瀾万丈な人生を歩んだイギリス人。
1874年〜1965年という時代に生き、91歳で死去なので長生きでした。
Wikipediaを参照するとサマセット・モームは、
「自分は批評家たちから、20代では残忍、30代では軽薄、40代では皮肉、50代では達者、現在60代では皮相と評されている」
と自分の人生について語られていることを述べていました。
マーク・トウェインといい、人生が無意味なことをそう嘆かなくてもいいじゃないかというのがわたしの思うところ。
大田 2020年209冊目(通算567冊)
フランツ・カフカの未完の長編小説。1922年に執筆。死後1926年に発表されました。
測量士であるKが、雇われたはずの城にいつもまでも入れないという物語。
入れないというストーリーはまさに不条理なわけですが、いろいろな展開があり、読みすすめるのは苦労しません。
ユダヤ人であり、チェコに居ながら、ドイツ語で小説を書いていたカフカ。
どこにも属せないでいるというアイデンティティが作品に反映されているとみることもできます。
40歳で咽頭結核で死去。
この作品、友人のマックス・ブロートによって発表されています。
大田 2020年208冊目(通算566冊)
文体がどうにも苦手で読めない。
わたしはこの本が好きではない。
大田 2020年207冊目(通算565冊)
芥川龍之介を最近読んでみたときに、解説のなかで名が上がっていたので読んでみようと思い、まずは気楽に随筆集を。
ノーベル賞文学賞を受賞したときの授賞式で語った話を含む。
そうかー、日本という文化の特徴とはこういうことかなのかということを改めて学べました。
「こういうこと」とは何かというといわゆる「雪月花」。それを美しいと思う心持ち。
72歳で自殺するなんて、なかなか大変だったのだろうなぁと思う。
お疲れさまでした。
小説ももちろん読んでみたい。
大田 2020年206冊目(通算564冊)
ショウペンハウエルは、1788年、ポーランド・リトアニア共和国生まれ。裕福。
ショウペンハウエルは、読み心地が良くって、アフォリズム満載で引用したくなるんだけど、なんとなく信用してはいけない気配を勝手に感じています。
その気配にともなってなんとなくワーグナーを想起します。
この本そのものはなんだかおもしろい。たとえば、読書を他人に考えてもらう行為と言っていて、
「そりゃあまあそうかもねぇ」
とは思ったりする。一度は、ショウペンハウエルの言うことになんとなく汲みしそうになるんだけど、
なんか違う!と翻してしまう。
翻訳者が、著者を礼賛ぎみで、それがさらに懐疑心みたいものを強化しているのかもしれないけれど。
大田 2020年205冊目(通算562冊)
今読むと同意できない部分が多々あり、時間が自分の思想や世界を変えていることを感じました。
本の7割は解説なので、マキャベリの君主論そのものはストレスなくさらっと読めます。
自国の軍を持たずに傭兵を使う時代の君主への助言。
献上されたロレンツォ・デ・メディチは、君主論をあまり重視しなかったそう。
その後、反目を疑われ拷問を受けたり、いろいろ大変だったニッコロ・マキャベリ。
好きか嫌いかと言えば好き。
大田 2020年204冊目(通算561冊)
芥川龍之介の短編集。これでもかというくらいにパッケージされている。
ちょう100年くらい前の日本の様子も伺えて楽しい。
わたしは、デカダンスというものにある程度距離をおきたいたちなので、
そんなに苦しまなくても世界の見えない魅力を詳らかにすることは可能じゃないかと
作家の肩に手を置きたい気持ちになる。
35歳ですよ、死去されたのは。
大田 2020年203冊目(通算560冊)
トルストイを気軽に読むのにうってつけと考えての民話短編集。
「イワンのばか」など。
これらの民話は、トルストイのキリスト教よりの倫理・思想を市井に広めようとしてかかれたようです。
あからさまに教訓めているし(民話とはだいたいそういうものか)、なるほど共和主義、社会主義の礎の一部を形成するような向きもあります。
それでも、しかしかなり「癒やし」になります。
読書は、ストレスを下げる効果がありますが、古典などはそれに向いていて、時代の洗礼を受けた作品は、読んでいて気持ちがいいです。
しかし、『イワンのばか』が説くように「頭で稼ぐこと」が望まれないことで、「手にタコをつくるように働く」ことが礼賛されるのって、たぶんこれから先さらに間違った思想に思います。
なぜなら、AIがかわりにやってくれるもの。
大田 2020年202冊目(通算559冊)
英語を使っていて、「ああ、やっぱちょっと大事な。軽視できんな」と思うのが、文法です。
ボキャブラリーと慣れである程度、話したり、聞いたりはできるのだけれど、文法の基礎を抑えておかないと、どうにも混乱することが多くなります。
参考書はきっと多くあるんですが、教科書くらい激戦区を勝ち抜かなければならない市場はないので、やはりとても洗練されています。
高校の教科書をざっと目を通していくと
「学校教育、なめたらいかんぜよ」と強く思います。
実際の学校がどうなっているかわかりませんが、教科書は非常におもしろい。
とくに面白いのが国語なんですが、数学もおもしろいです。
人生を楽しもうと思うとどうしても数学は習得したい技術・知識なんです。
英語も教科書は充実しているので、中古で買うのをおすすめします。
大田 2020年201冊目(通算558冊)
今年200冊目は、太平洋戦争における日本軍とアメリカ軍の違いから学ぶ、敗戦の原因。
というか比較を通してより良い組織論とは何かを問う著書でした。
日本のビジネスパーソンにおいては、必読としても良いんじゃないかと思う内容でした。
手段と目的のとり違い以上に、構造的な問題をつまびらかにしていくものでした。
中尾 政之さんの『失敗百選』という失敗の分類、分析とは異なり、フォーカスしているのは組織論です。
わたしは、この本から組織の学習理論としてのシングルループラーニングとダブルループラーニングを学びました。
それについてはこちらにまとめました。
大田 2020年200冊目(通算557冊)
ジャズについて調べ始めるとネットからだけの情報だとどうも理解が深まらない。以前読んだ相倉 久人さんの『ジャズの歴史』もわかりやすかったんだけど、身につかないでいたので購入。
わかりやすい!
たとえばビバップとハード・バップの違いについてとか。
助かる!
しかし密度がすごく高いからいっぺんに読了しようとするとすごくしんどい。いろいろ聴きながらペラペラとめくって知識を浸透させていこうと思う。Kindleでかったけれど、本で買ったほうが良さそう。カラーだし。
なんしジャズに親しむには良い本だなぁと思っております。
マンガなんでKindleでワード検索とかできません。
大田 2020年199冊目(通算556冊)
まず、この本は『内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力』の縮約版です。
スーザン・ケインについては、ターリ・シャーロットの『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』のなかで紹介されていました。ケインの心動かし、観衆の感情をジャックする力があるTEDでのスピーチを。
泣けますよ(笑)。これ。どうして心動かされるのはターリ・シャーロットの本で軽く解き明かしてくれています。
内向型の人間というのは、どういうものなのか、実は張本人も気づかないでいるみたいです。実際スーザン・ケインも内向型なのに金融の弁護士という職業を選択してしまっていたくらいです。
この本は、そういう無自覚な内向型人間も含めて自覚ある内向型人間をも、宗教がかったくらいのハートを掴むようにして救ってくれます。そのあたりが怖いですが、とは言え、エビデンスベースです。
そして経営者にとっても役立つ情報です。自分自身を救ったり、鼓舞してくれるし、社員の大切な資質や能力を無駄にしないで済む知見も得られます。オープン・プラン・オフィスの弊害も理解できます。わたしもそれについては別のブログに書いています。
ゆっくり読んでも2時間くらいで読めるのでぜひ。人生が変わると思います。
大田 2020年198冊目(通算555冊)
確証バイアスについて知るならこれ!
わたしたちは事実を参照しますが、それはその事実が自分の意見を支持するときのみ!
先入観がわたしたちの行動と情報を信じる信じないを決定しがちです。
この先入観のことを「事前の確信」と言います。
ということは、ファクトというのが人の行動を変えるのはとても難しいということです。
逆にでは何が人の行動を変えるのか、ということになりますが、
それについても書いています。
焦らすのもなんなので言うと答えは共感です。
この事前の確信以外にも感情、インセンティブ、主体性、好奇心、心の状態、他人という影響力の鍵となる7つについてこの本では解説しています。
チャルディーニの『影響力の武器』とも合わせて読みたいところです。
大田 2020年197冊目(通算554冊)
ワークプレイスの有り様の蓄積された知見を求めて手にしましたが、得るものがとくにありませんでした。
わたしは概念の図示を多用する本を信用していないのもあります。それにまとまりも悪く、忖度し合った挙げ句の仕上がりに思える構成。
他の良書を探すか自分で作る。
大田 2020年196冊目(通算553冊)
作者に対して好感は、どういうわけか持てないのですが、世界中で彼女が体験する冒険は、追体験として大変ドキドキしました。
世界って広くて大変で、面白いんだなぁと視野が広がった気がします。
国内外含めてもっと外に出ていきたいという動機が生まれました。
ちゃんと行動に移すために週末、渋谷区を出てみたいと思います。(ハードルがひくい!)
大田 2020年195冊目(通算552冊)
こんな本がkindleで500円で購入できるなんてすごくお得。
表紙が胡散臭いですが、すべてエビデンスベースでしかも実践しやすい。わたしは100あるメソッドの20%くらいは実践しているかなぁ。
なかでもコーピング・レパートリーという概念はわたしにとって有用でした。
コーピングとは、Copingで対処するという意味。レパートリーは文字通り repertoireで演目。
この本が紹介する100あるメソッドの気になるものや気に入ったものをストレス解消法としてリストアップすることがコーピングレパートリー。
そして「あ!ストレスを感じた!」と思ったとき、このリストの中から適当にメソッドを選んで実践するだけ。
ゲームのツールみたいなものですね。
これの良いところは、コーピングレパートリーをつくるだけでストレスが減るということとストレスを感じるまで放置できること、そしてストレスを感じたときにただ選べばいいところです。ワーキングメモリが増えて、不安が減るんです。
ファシリテーションの方法と一緒で全部なんて使おうとしないで3つくらい何か身につける(またはコーピングレパートリーに加える)だけで良い。
注意したいのは、本を「読みおえることが目的」と思って接しているとせっかくの知見がつかえないままに終わるところ。わたしも以前そうでした。ノルマを設けていたので。読書量の。ただし現在、人生の目標を「レベルアップと楽しむ」というものにしたので、読書量ではレベルアップは見込めないが、知識と技術の習得はレベルアップに繋がるので読了よりは実践を優先するようになりました。
実行にちゃんと移すなら、こんなにコスパの良い本はそうそうないです。おすすめしまくりです。
仏陀のいうように第二の矢を受けない知見を得られます。
大田 2020年194冊目(通算551冊)
おすすめするかしないかでいえば、迷ったのですが、おすすめすることにしましたが、その理由は、昔の英語を読む感覚を知ることができるから。
Thineとthyとか、よくわからない’dとか、本は薄いのにつらい。
それでも、日本語と英語ではまあまあ違うし、翻訳ものは読みやすいから、元を知っておくことは良いでしょう。
シェイクスピアは代表作くらいはおさえておきたいのですが、英語で読むのは、いまのところこの一冊にしています。
内容を把握するには日本語が良いかと思います。わたしは福田恆存の翻訳で読んでいます。
大田 2020年193冊目(通算550冊)
読んだらすぐ実行しないともうこの知見はすぐに古くなりそう。
ロジカルなのとデータをけっこうベースにした部分もあって助かる。
が、これもまたやってみないと効果の有無はなんともいえない。
とりあえずわたしの何でもアップしているInstgramは現在フォロワーが715。
こっから増えるか試してみようかな。
紹介されているルールは69。ただしルールってわけでもない。
ちなみに著者のフォロワーは1.2万人。
わたしの友だちのひとりは18万人。
とは言え1万人だってすごく遠い。やってみます。
大田 2020年192冊目(通算549冊)
フルカラーなんでKindleで買いましたが、Fire端末で読んでいます。
安達哲さんのライフワークと言ってもいいくらい、描き始めてから20年経っています。
フルカラーでの再連載ものの1巻目。現在三巻まで出ています。
何が良いのかなぁ、品があるところかしら。
うまくいえないけれど、なんとなくときどき読み返しています。
フルカラー前のものはこちら。
大田 2020年191冊目(通算548冊)